ケンミン手帳

2014年、新しい手帳の使い心地にも慣れてきた頃ですが、

郷土愛あふれる手帳が注目されています。

愛知手帳にえひめ手帳、広島手帳に島根手帳。

ざっと数えて40もの「県民手帳」があるとか。

故郷手帳を胸ポケットに仕事に励む。

これも立派な地域振興と言えそうです。

しかし、40あるということは、

7つの故郷には「県民手帳」は発行されていないということでありまして、

どうやら、東京、神奈川、大阪、京都、兵庫、三重、

そして、北海道では発行されていないらしい。

残念、わが北海道には「道民手帳」はないのですか。

広い北海道、探したら、見つかりそうな気もしますが(笑)。

案外、広すぎて、1冊の手帳にまとめきれないのかもしれませんね~。

えひめ手帳には特産の柑橘類の写真や収穫・出荷スケジュールが載っていたり、

熊本の県民手帳の表紙にはもちろんくまモン。

各ページの隅にはくまモンの小さなイラストが描かれていて、

365日一気にパラパラすると、パラパラ漫画風に見える仕掛けも。

い~なぁ~、ケンミン手帳。

ケンミン手帳の先進地といえば沖縄。

年末に訪れたときも、コンビニのブックコーナーや、書店、お土産屋さん、

色々なところで、色々な沖縄版ケンミン手帳を見かけました。

県内の情報、旧暦の行事も取り入れた沖縄ケンミン手帳、

「かりゆし手帳」などとネーミングもされていたり、

B5版、A5版、ポケット版と各種サイズも取りそろえ、

琉球紅型のイラストが美しい表紙はリバーシブルタイプ、

お好みのデザインが選べたりします。

女性向けのノートブックタイプのケンミン手帳もあって、

旧暦行事はもちろん、記念日やプチ家計簿、病院予約など

暮らしのスケジュールを書き込みやすくなっていますが、

こうした沖縄ケンミン手帳のキャッチコピーには

ひとつの共通ワードがあります。

それは「もあい」。

「もあいスケジュールもこれでバッチリ」なんて具合。

書き込む予定の筆頭格に君臨する「もあい」って、何?

「もあい」とは「模合」のこと。

沖縄でとてもポピュラーな金銭的相互扶助システムで

無尽講や頼母子講と同じようなもの。

親戚同士や友達やご近所などでグループを作って、

メンバーが一定金額を出し合い、集まったお金を順番にとるという仕組み。

戦後、金融機関の整備が遅れたことが

「もあい」が盛んになった理由のひとつと言われていますが、

今では親睦会の意味合いが強いようで、

地元の人たちとお話ししていると、ごく普通にこの単語が聞かれます。

「この間のもあいの時にさ」「今度のもあい、あの店なんだけどさ」などなど

お金よりもコミュニケーションの場として暮らしに溶け込んでいるようで、

「相互扶助」というよりも「飲み会」「ご近所会」「女子会」に近いイメージ。

複数の「もあい」に参加している人も多く、

となると、「もあい」スケジュール管理も必要になってくるわけで、

沖縄ケンミン手帳には「もあい」スケジュールは必須なのでありました。

「かりゆし手帳」を売っていたコンビニの店頭には

「もあいプラン」の広告が貼り出されていました。

新年会、歓送迎会と同じように、メンバーが集まる飲み食いプランとして

「もあいプラン」が普通に存在していることに、沖縄らしさを実感します。

もあい。

語感も何だか、あったかい。

もあいで、恋が生まれる・・・なんてこともあるんだろうか。

もあい愛。

助け合って生きてきた人々の知恵が

ケンミン手帳に今年も刻まれていきます。

(写真は)

「もあいプラン」のご案内。

なんだか楽しそう。

わたしも、もあい、したい(笑)