夢みるエビータ

この一杯に海老が20匹。いや正確には23匹。

濃厚な海老のスープとともにビーフンと卵麺を一緒にすすると

ふわり・・・

甘い花の香りと南国の風が抜けていったような気がした。

はじめて味わうシンガポール蝦麺は亜熱帯屋台の味がする。

昨日12月9日(月」のUHB「さあ!トークだよ」のテーマは

「サッポロ・オンナラーメン最前線」

コラーゲンたっぷりお肌ぷりぷり「鶏白湯」、

辛くて痺れる極上「坦々麺」、

そしてあさって12日オープンの「新加玻蝦麺」がスタジオに登場、

なんと開店前のシンガポール蝦麺を頂く幸せにあずかりました。

お醤油を一滴も使っていない琥珀色のスープには

一杯あたり20匹以上の海老のだしが溶け込み、

大きな有頭海老が3匹もトッピング、

つまり合計23匹以上の海老が使われた海老づくし麺。

濃厚でいて、油っぽさは皆無、

和食のおだしに近い旨みが際立つ極上麺であります。

札幌の冬の狸小路で南国シンガポール体験♪

オープンが今から待ち遠しい新店です。

「海老がきらいな女子はいないよね~」

「はい♪私たち、エビージョですから」。

スタジオで蝦麺をすすりながら、榊アナとの年齢差女子トークも満開(笑)。

海老好き女子はエビージョ、

おかっぱ頭のあの頃も、そう、海老に恋するエビータだった。

ある年の大晦日。

北海道はどこの家でも年越しの31日にご馳走を食べる習慣があります。

まだ古い家の台所でめったに使わない真っ白な「いい」お皿に

母が大きな大きな海老フライを家族分盛り付けていました。

その光景は今でもはっきりと思い出すことができます。

黄金色の衣から真っ赤な尻尾がピンと元気にはねていて、

立派な海老フライの横にはサラダ菜と横半分に切ったミカンが寄り添っていた。

祝祭のごちそうが載せられた白いお皿は

ほの暗い台所で、不思議なほど輝いて見えたものだ。

「ほら、テーブルに持ってって~」。

母から渡されたお皿を押し戴くように恐る恐る受け取ると、

お尻の不安定なミカンがころころ揺れる。

せっかくお母さんがきれいに盛り付けてくれたのに、

ミカンが揺れると台無しになってしまう・・・。

幸せの真ん中で、少しだけ、一瞬、染みのような不安が広がる。

はしゃいでいるように見えても

子供の心はけっこう繊細で複雑だったりするのだ。

大晦日の海老フライ。

あれは間違いなく一年で一番のご馳走だった。

共働きの忙しい母が、時間を工面して、市場で仕入れてきた特大の海老。

背中が曲がらないように、丁寧に隠し包丁が入った背筋がまっすぐな姿。

家族分の皿を並べるスペースもない小さな昔の台所でこしらえた一皿は

ちょっぴり不安になるほど、特別なごちそうだった。

夢見るエビータの頃を過ぎても

海老フライは今でも特別なご馳走のような気がする。

かっぽう着から伸びる働く母の手の赤さが蘇る。

今度は私が大きな海老フライを揚げる番なのかもしれない。

お皿の横には立派なミカンを添えて。

師走のあわただしさに

ふと郷愁の波が打ち寄せる。

海老は、罪作り(笑)

(写真は)

那覇の市場通りの細い細い裏道。

南国の冬の陽に照らされる筋道の名前は「パラソル通り」。

おばぁがひとりぽつねんとひと休みしていた。

長い長い人生、

休み休みのんびり歩くのがいいさぁ。