静かなチェンジ
とうとうこの日がやってきた。
北海道のお米が「コシヒカリ」を超える日が。
北海道産のブランド米「ゆめぴりか」の新米の卸価格が
全国的な人気米「新潟コシヒカリ」を初めて上回りました。
2013年産ゆめぴりかの卸価格は60kg当たり1万6700円、
新潟コシヒカリは1万6300円とゆめぴりかの400円高、
とうとうコシヒカリ超えを果たしました。
北海道新聞が朝刊1面の囲み記事で伝えています。
2009年デビューのゆめぴりかは食味ランキングでも2年連続の「特A」を獲得。
強い粘りと甘味が「おいしいコメ」として名実ともに評価されたことになります。
作る人、食べる人、運ぶ人、調理する人、
北海道米にかかわる色々な人々の熱意と努力。
北海道の人こそ北海道米を食べようという「米チェン」が実を結びました。
お米をチェンジ。
そう、我が家でも静かに米チェンが進行していました。
夫は新潟県出身。
あまり食べ物にうるさく注文をつける人ではありませんが、お米だけは「聖域」。
秋には新潟の実家から南魚沼産の新潟コシヒカリが届き、
炊きたての新米に「いただきます」、手を合わせて、実に幸せそうに口に運ぶ。
そんな姿を見ていると、新米がなくなった後も、
値段が高くても、無理して、スーパーで新潟コシヒカリを選ぶ良き妻(笑)。
それが、いつのころからか、
静かに静かに北海道のお米にシフトチェンジしていったのでした。
だって、北海道のお米がリーズナブルで、美味しいから。
新潟県人のDNAも納得させる実力をつけてきたのです。
凄いぞ、偉いぞ、北海道米。
でも、新潟の実家で朝食に頂いたコシヒカリの旨さは、忘れられません。
美しく真っ白に輝く米粒、ねっとりに近いほどの粘りと甘味。
やや柔らかめの水加減が、お米の特徴をより際立たせていました。
しっとりと湿り気を帯びた新潟の雪のような。
そう、同じ白い雪でも北海道のサラサラの雪とは違うように、
おいしいお米同士でも、旨さの質が違う。
どちらが上とか下とか、旨いとかそうでないとか、そんなことじゃない。
その土地を愛し、その気候に合った炊き方で頂くお米が、いちばん美味しい。
生まれた土地を離れ、北海道に暮らした年月の方が長くなった新潟県人も
いつのまにか、サラサラの北海道の雪に順応するように、
いつのまにか、我が家の水加減で炊いた北海道のお米が旨いと
感じるようになったのでしょう。
それとも、道産子妻の迫力に屈したか(笑)。
新潟コシヒカリには、加島屋のほぐし鮭が、
北海道米には、新物のいくらの醤油漬けが、ベストマッチ。
どちらの雪景色もそれぞれに美しい。
どちらのお米もそれぞれに美味しい。
どちらも「聖域」だ。
(写真は)
北海道の知り合いの農家さんから届いた新米。
光り輝く金色のシールが誇らしい。
お米を「輝く」と表現するのは、日本人だけではなかろうか。
ダイヤモンドや黄金にも負けない新米信仰。
炊きたてご飯に手を合わる姿は、美しい。



