お茶を聞く

深まる秋にチャイニーズ・ティーはいかが?

今朝10月26日(土)のAIR-G’「野宮的コフレ」は

奥深い中国茶の世界をのぞいてみました。

1000種類以上もの名茶があるといわれる中国茶。

発酵の度合いなどによって

緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶そして花茶の7種類にわけられます。

まさに七色のお茶。

烏龍茶や鉄観音茶、ジャスミン茶などは知っていましたが、

はじめて中国茶の緑茶を飲んだ時の新鮮な驚きは忘れません。

慣れ親しんだ日本の緑茶とは異なる香ばしい香り。

作り方はほぼ同じなのですが、

日本は茶葉を「蒸す」のに対し、中国は茶葉を「炒る」ために、

独特の香り高い緑茶になるのだそうです。

渋みも弱く、さらりとした優しい味わいに

個性的、アクが強いとばかり思っていた中国茶のイメージが

がらりと変わりました。なんと奥深い。

秋の週末はチャイニーズ・ティータイム。

そういえば・・・我が家の戸棚の奥にひっそり眠っていました。

返還前の香港で仕入れた中国茶器。

まだ日本では烏龍茶がようやく知られるようになった頃、

中国茶の専門店に並ぶ多彩な名茶、美しい茶器の数々、

本格的な中国茶館の洗練された佇まい、

魅力的な茶文化に圧倒されました。

淹れ方もよくわからないのに、

小さな急須と小さな茶碗と小さな茶托を思わず衝動買いしました。

どうしても連れて帰りたいほど、愛らしかったのです。

小さな急須は「茶壷」(ちゃふう)

小さな茶碗は「茶杯」

細長い小さな茶碗は「聞香杯」(もんこうはい)というのだと後で知りました。

お茶の香りを聞く杯。

なんと美しい名前、美しい用途でしょうか。

香りを重要視する中国茶、まず聞香杯にお茶を入れ、それを茶杯に移してから

聞香杯に残った香りを楽しむのです。

香りを聞くための美しい茶器。

お茶を聞く。

深まる秋にふさわしいひととき。

返還前の香港。

熱気と喧騒とコロニアルな匂いが溶け込む街は不思議な魔力に満ちていた。

飴色に輝く子豚やアヒルのローストが吊るされた露店、

早朝の粥麺屋には香辛料と湯気と人々のお喋りが充満し、

シェイクのストローみたいな空心菜に初めて出会ったのもあの街だった。

どきどきしながら足を踏み入れたペニンシュラホテルの「ザ・ロビー」。

洗練された静寂な空間と熱い路地の喧騒と、

そのギャップがくらくらするほど魅力的だった。

久しぶりに中国茶を丁寧に入れてみよう。

まずは聞香杯に一杯。

美しい茶器にそっと顔を近づける。

小さな器から

あの日の香港の

喧騒の街の音が聞こえる。

(写真は)

その昔の衝動買いセット。

「茶壷」と「茶杯」と「聞香杯」。

本格的に中国茶を淹れるには

さらに茶杯に注ぐ「茶海」、

お湯を受ける「茶盤」「茶池」「水盂」、

茶葉を扱う「茶則」「茶杓」「茶挟」などが必要らしい。

「お茶で身上つぶす」とまで言われる奥深い中国茶の世界。

衝動買いではとても極められない。

と、後から、知った(笑)