パタニティの時代

セクハラ、アルハラ、パワハラに続いてご注意を。

知らずに「パタハラ」していませんか。

たとえばオフィスでのこんな会話。

「何で育休なんて取るんだ。キャリアが台無しになるぞ」とか

「子供の看病は女房の役割だろ」とか

これがパタハラ=パタニティ・ハラスメントの典型的事例です。

男性の育児参加を阻むような発言がパタハラ。

無自覚につい・・・無自覚だけに罪が深い。

パタニティとはパパ+マタニティの造語。

「イクメン」の名付け親でもある

東レ経営研究所の渥美由喜主席コンサルタントが提唱する新語です。

昨日、銀行の待合ソファで開いたビジネス雑誌で初めて知りました。

パタハラ。名前は可愛い語感ですが、実態は可愛くはありません。

男性優位の旧態依然業界に多く見られる傾向があるとか。

「男はこうあるべき」という価値観を

上司が押しつけるところに問題があります。

男性の育児参加は法律によって守られている権利のはずですが、

実態は理想ほど進んでいないのが実情。

日本の男性社員の育休取得率はわずか1.8%。

100人のパパの内、1人か2人しか育休をとっていないという数字です。

そういえば番組でご一緒したかつてのキャスター仲間、石崎岳元衆議院議員も

「本丸の厚生労働省の職員が育休ほとんどとれていない」と言ってました。

「忙しくて」、「自分に代わる人がいなくて」、「そもそも取りにくくて・・・」

そんな理由から二の足を踏む男性が多い現状を打破しようと

生まれ出た概念が「パタハラ」。

「そもそも取りにくくて・・・」というオフィスの環境に

メスを入れる言葉であります。

上司を含め、会社つまり社会全体に

「男性の育児参加は当たり前」という意識が広がれば

この国の宿命的な課題である少子化に歯止めがかかるかもしれません。

部下を思ってつい・・・の発言が、これって「パタハラ」か?

自分の発言を今一度客観視する冷静さが

上司たるもの求められる時代なのでしょう。

厳しいビジネスシーンを生き抜いてきた過去の価値観からではなく、

これから育つ子供たちのための未来的な価値観から考えてみる。

女房に子育てをまかせっきりにして働いた時代のものさしは

古いデスクの引き出しにそっとしまって、

たとえば、自分がじいじになった姿を想像してみる。

「イクジイ」となった自分が

幼き孫を公園に連れていく場面を思い浮かべるのだ。

その可愛い孫の父親が「会社会社」で育児にまったく参加しなかったとしたら、

「イクジイ」の自分はどう思うだろうか。

休日出勤ばかりで父親不在の孫が不憫になるだろう。

「キャリアか育休か」を天秤にかける発想がそもそも違うのではないか、

ブランコを揺らしながら、首をかしげるのではないだろうか。

大きな責任と重圧のはざまで

部下の育休を素直に認められない多くの上司の皆さま、

そう遠からず、「イクジイ」になる日が訪れます。

過去ではなく未来のものさしで「育児」を想像して下されば、

パタハラ上司にならずにすむのではないでしょうか。

会社、ひっくりかえせば、社会。

シャカイみんなで子供を育てる世の中にしなくてはなりませんが、

そもそも育休制度なんて夢の話という雇用環境こそどうにかしなくては。

パタニティの時代、課題は山積です。

(写真は)

沖縄のお餅「ム―チ―」

月桃やクバの葉でくるんだム―チ―を

昔は軒先に子供の年の数だけぶら下げて

ひとつずつ大切に食べたそうです。

子供の健やかな成長を願って作られたお菓子。

クバは神の宿る木。

月桃は邪気を払う草木。

大切な子供たちを守ってくれる美味しいお餅だ。