2本のバラとワインと会津藩士

人生に絶対はない。

物事に絶対はない。

でも・・・まさか・・・。

まさかの事態が発生してしまいました。

昨日6月17日、ブログを訪れて下さった方はお気づきだったかもしれません。

朝、「喫茶店めぐり」を新規登録した直後、異変が。

4月15日開設以降の過去記事がすべて消えてしまったのです。

操作ミスとか、

ましてや「何かまずいこと書いちゃったんで消しちゃえ」的な意図は全くなく、

Webサイトのサーバー機器のトラブルかプログラム上の問題か、

原因は現在も調査中ですが、わかっておりません。

バックアップが残されていた5月末以降の過去記事は

なんとか昨日一日がかりで再現・復活させることができましたが、

4月15日~5月22日までの過去記事は・・・消えたままの状態です。

毎日読んで下さっている方々、たまに遊びに来て下さる方、

たまたま今日初めて訪れて下さった方などなど

野宮ブログに何らかのご縁を結んで下さっている方々すべてに

ご心配をおかけし、心からお詫び申し上げます。

さらに万全のバックアップ機能を充実させて、

再発防止に取り組んでまいりますので、

これからも温かくお見守り頂ければ幸いです。

正直、ショックであります・・・(涙)

4月15日の「本日開店」以降、

沖縄読谷村の「天国のパンケーキ」も

「渡名喜島」の赤瓦古民家も幻想的なフットライトも

室蘭の「会社のお風呂」も・・・

どこか遠く遠く・・・電脳のかなたか・・・

本当に痕跡なく消えてしまったのか・・・。

いや、違います。

「言葉は、みんな、ここにある。

ここにあるもんは、誰にも、奪えねぇ!」

一人の会津藩士の慟哭が私の心に「渇」を入れ、勇気を与えてくれました。

山本覚馬。

大河ドラマ「八重の桜」のもう一人の主人公、八重の兄の山本覚馬の言葉です。

昨夜、ショックを引きずりつつ、録画していた16日放送分を観ました。

上洛した覚馬は薩摩軍に捕えられ、藩邸内の牢獄に幽閉の身となるのですが、

失明し、文字通りの暗闇の中、血を吐く思いで

藩を超えた、新しい日本の青写真を描いた「管見」を口述筆記で仕上げるのです。

その一場面。

書いても書いても監視の薩摩兵に

「こんなもの書きよって!」と破られてしまいます。

「覚馬さま・・・書いても書いても、破られる・・・」と涙ぐむ若い藩士に

西島秀俊演じる覚馬が、かすれ切った声なき声で叫ぶのです。

「言葉はここにある」。やつれた腕で胸をどんと叩きながら。

ここ、とは「心」。

「破られたら、また書き始めればいい。また初めからだ」。

悲運の会津藩とWebトラブルは同一線上では語れないかもしれません。

でも、目に見える形ではなくなっても、

心の中にあるものは、誰にも奪えない、

どんなトラブルも平気な最強のバックアップだと、

勇気をもらいました。

過去記事としては読めなくなってしまったけど、

私の心の中の日記帳、アルバムの中の風景、感動は、なくならない。

いつでもどこでも必要ならば、取り出すことができる。伝えることができる。

「心」は最強のバックアップ機能だ。

と、少し持ち直したところに、帰宅した夫の言葉。

「一日一日をきちんと大切に積み重ねてきたからこそ、

過去は輝くんだよ」。

岩波ホール創立45周年記念上映中の映画「八月の鯨」を観てきたとかで

映画の感想交えて、哲学的な慰めを言う。

海辺に暮らす老姉妹の人生を描いた名作。

「やがて鯨は姿を見せなくなり、老姉妹の季節も変わっていった」の名コピー。

偏屈な姉ベティ・デイビスが眠った後、

同じように年老いた妹リリアン・ギッシュが一人、

結婚記念日を祝う場面があります。

亡くなった夫が好きだった白と赤のバラを一本ずつ飾り、

二人の思い出の曲を流し、とっておきのワインを静かに傾ける。

写真の中の愛する人を見つめながら。

己に降りかかる不幸とか、辛さとか、うまくいかない苛立ちとかに支配されて、

毎日を嘆き、悲しみ、誰かや周りを恨むばかりの人生を重ねてきたとしたら、

どんなにきらきらしていた少女時代も、若く美しかった日々も、

輝きを失ってしまう。

今、この一日を、丁寧に生きること。

それが過去と未来を輝かせる。

鯨が姿を見せなくなった海辺の小さな家。

庭仕事にいそしむリリアン・ギッシュがかぶる麦わら帽子の赤いリボンが

丁寧に毎日を積み重ねる大切さをそっと物語ります。

さあ、きょうから、また、一日一日、

野宮的毎日、書いていきます。

2本のバラとワインと会津藩士にたくさんの勇気をもらって。

(写真は)

わけあって二度目の登板。

沖縄のおきあがりこぼし「ウッチリクブサー」

七転び八起きのスピリットを再確認。

しかし・・・こんな「まさか」は一度で十分です(笑)