ゴーヤー感覚

今日の気分は何色ですか?

バラ色だったり、グレーだったり、

嬉しいこと悲しいこと、その日のお天気でも変わります。

波の音を聴くと感じる青い色、

数字の「1」を見ると、まっさらな白を思い浮かべたり。

そんな感覚のことを「共感覚」と呼ぶと今朝の道新「卓上四季」に書いてました。

五感が響きあうような知覚作用のことだそうです。

わかるな~、何だか。

たとえば同じグレーでも、

私は「甘く」感じるグレーと「苦く」感じるグレーがあります。

かすかにピンクがかったサンゴのようなライトグレーは

お砂糖入りのミルク紅茶を飲んでいるような幸せな感覚になる。

でも、青味のあるグレーを見ると口の中がとたんに苦くなる。

街の中のビルの外壁がこのグレーだったりすると、

文字通り、苦手、あまり入りたくない。

そんな不思議な感覚。

人に話しても「?」とされることが多かったが、

そうか、共感覚って言うんだ。

作曲家のリストは

「そこはもう少し青っぽく」などとオーケストラに注文をつけたそうです。

リストさん、わかるわかる(笑)

苦い緑の野菜、ゴーヤー。

共感覚に関係なく、誰が食べても苦いけど

「ゴーヤーの苦みを好ましく思うようになるのは、

人生の味がわかりかけるころ」

かつて、そう言っていたのは評論家で食通の古波蔵保好さんです。

琉球王朝料理を今に伝える那覇の名店「美栄」を主宰していた方。

古波蔵さん、

野宮もようやく、ゴーヤーの苦みがしみじみ美味しくなってきました(笑)

青っぽいグレーの苦さは相変わらず苦手だけど、

ゴーヤーの苦さはたまらなく好き。

桜も梅も芝桜も肌寒さに震えている北海道の野菜売り場にも

沖縄産の元気なゴーヤーが入荷するようになりました。

我が家では「肉じゃが」並みのローテーションで

「ゴーヤーチャンプルー」が食卓に上ります。

苦さと風味、食感を楽しみたいから、

ゴーヤーは塩もみしたり、水につけたりません。

薄切りにして、さっと炒めて、ふたをして30秒蒸す。

美味しい焼き色をつけた島豆腐とスパムを加えて、

ざっと炒め合わせ、塩と香りづけのお醤油を少々、そして卵でとじる。

半熟程度で火を止めるべし。

あとはかつおぶしをたっぷり載せて、がっつり食べる。

正直、昔は、ゴーヤーが苦手でした。

苦みばかりに舌が反応して、

その奥にある、爽やかな香り、心地よい歯触りなど、

ゴーヤーの複雑な魅力に気づけなかった。

苦さしか感じなかったのは、多分、ゴーヤーだけではない。

新人アナの頃、あえて呈して下さった先輩方の「苦言」も

未熟ものはただその苦さに凹んでいた。

でも、今、自分の仕事の背骨に刻まれているのは、その「苦言」。

不思議ともう苦くは感じない。甘くはないが、味わえる。

強火で蒸したり、卵でとじることでゴーヤーの苦みが和らぐといいます。

人生も色々とチャンプルーすることで、味わい深い一皿になる。

ゴーヤーチャンプルー。

哲学的な沖縄料理であります。

(写真は)

我が家の定番「ゴーヤーチャンプルー」

大好きなので2本使い切ってしまいます。

バリのジェンガラ・ケラミックの青い大皿にのせて・・・

さあ、召し上がれ。